マンモグラフィーの検査の結果にて、「石灰化があります」と言われることがあります。
私も、初めてマンモグラフィーの検査を受けた後、お医者さんに「石灰化があるよ」と言われて精密検査を受けました。
「石灰化」と言われても、初めて聞く言葉で原因も、どういうものかもよく分かりませんでした。
石灰化…乳房の中に石灰のような物が出てくるということなのか?
ここでは、マンモグラフィーで石灰化が見つかったらどのように対処すれば良いのか、体験を交えて説明して行きたいと思います。
マンモグラフィー(乳がん検診)で見つかる石灰化の原因は?
マンモグラフィー検査の特徴は、視触診や超音波検査では分かりにくい石灰化を発見できることにあります。
乳がんといえば、症状として「しこり」を真っ先に想像しますが、そのほかに、しこりを作らないで、石灰化を発生させ乳管内部で進行して行く「乳管内がん」というタイプの乳がんもあります。
この石灰化というのは、いったいどのような状態を指すのでしょうか?
石灰化は、カルシウム・マグネシウムが結晶の状態になっていることを言います。
カルシウム=石灰というイメージがありますから、こうなると少し分かって来たような気もしますね。
石灰化は、他の場所でも起こります。
肺・腎臓・肩などでも起こることがあります。
乳房内で石灰化が起こった場合は、カルシウムが結晶化しているということになります。
乳房内で石灰化があったからと言って、必ず乳がんだということではありません。
石灰化の原因は、乳腺症、線維腺腫、乳管拡張症などの良性疾患の場合がほとんどです。
ところで、石灰化は何故起こるのでしょうか。
一番目に、カルシウム不足が挙げられます。
私たちは普段、食事からカルシウムを摂っていますが、この量が少ないと、体の中の骨を溶かす形になり、それをカルシウムとしての栄養として体が摂ろうとします。
そうなると、骨から溶けたカルシウムが血液の中に溢れてしまうことになります。
すると、血液の中の余分なカルシウムは細胞、血管、骨に沈着し、それが石灰化を発生させるのです。
二番目に、体の中が酸性化していることが挙げられます。
体が酸性化に傾くと、pHを調整するために、体は骨を溶かしてうまく調整しようとします。
酸性化を防ぐには、深夜の飲食を慎むこと、日頃から適度な運動をすることなどが大切です。
また、野菜など食物繊維をしっかり摂取し、便秘しないようにすることも重要です。
そのほかにも、組織の過剰な増殖、乳房の手術後、またがん細胞の壊死など、さまざまな原因で石灰化は起こりますので、石灰化を指摘された場合は、必要以上に不安がらず、速やかに精密検査を受けるのが一番です。
マンモグラフィで石灰化が カテゴリー3は良性?悪性?
石灰化には良性のものと悪性のものがあるわけですが、それにはどのような違いがあるのでしょうか?
乳がん検診のカテゴリーは下の5つに分類されます。
カテゴリー1 異常なし
カテゴリー2 良性(明らかに良性と判断できる)
カテゴリー3 良性、但し悪性が否定できない
カテゴリー4 悪性の疑い
カテゴリー5 悪性
カテゴリー1と2は次回の定期検診で良いということになりますが、カテゴリー3からは精密検査が必要になります。
マンモグラフィーの写真を見て、どのようにカテゴリーを区別するのか?
それは、マンモグラフィー読影の専門医がレントゲン写真を精査して判断します。
ちなみに、私が自治体の検診でマンモグラフィーを一番最初に受けたときは、カテゴリー3でした。
私の住む自治体では、2人のお医者さんが読影して判断する、と説明を受けました。
良性な石灰化とは、一般的に、中央部が透明でポップコーンのような形状をしているもの、また、円形・楕円形のようなものを指すそうです。
このような良性の石灰化は、専門のお医者さんが見ると判断がつきます。
悪性の石灰化というのはどのようなものを指すのでしょうか?
石灰化の形が針のようにギザギザになっていたりするものが、悪性の可能性があるといいます。
私の場合は、写真を見せてもらったら、石灰化が尖がっているということではなかったのですが、石灰化の点々がポツポツと連続しているので、一応検査した方がいいということでした。
検査してくれた先生の見立てとしては、おそらく乳腺症と思うけれども…ということでしたが。
ちょうどその頃、北斗晶さんが乳がんをテレビで告白するということがあり、精密検査を受けた結果が出るまでは、ドキドキして待ったことを思い出します。
マンモグラフィーで見つかった石灰化は精密検査が必要
マンモグラフィーの検査結果で要精密検査を指摘されたら、まずは細胞診をしましょう、と言われると思います。
注射針で吸引した細胞を、顕微鏡で調べて良性か悪性か判断する検査です。
要精密検査を指摘されたら、必ず検査を受けることが重要です。
私は、自治体の検診も、たまたま精密検査ができる医療機関にお願いしていたので、先生が「どうせ6週間後には精密検査の封筒が届くんだから、今日精密検査までやっちゃう?」と言われ、6週間も悶々と待つのも嫌なので、すぐ細胞診の精密検査をしてもらいました。
とはいえ、急に精密検査と言われてドキドキです。
ベッドに横たわっていると、先生が長い注射針を持って現れ、「えっ、これ胸に刺すの?!」とびっくり。まるで時代劇の悪者が相手をやっつけるために持っている針のように見えたので(苦笑)
慌てた私は「先生、そ、それって痛いんですか?」と先生に尋ねると、先生曰く「うーん、マンモグラフィー今やって来たべ? あれより痛くないって人も多いよ。今まで俺が見た中で泣いた人は2人だけだや」と何とものん気なお返事(笑)
超音波検査の機械で患部を見ながら、それに向けて針を刺して細胞を取るという検査でしたが、最初にちくっとしただけで殆ど痛みは感じませんでした。
でも、体の中に針が入ってそれが患部を探しているのは妙な心境です。
思わず顔をしかめたら、先生が「泣いてないよな?!」と聞くので、「泣いてないけど、体の中に針が入っているのは変な気分」と答えたら、「それは気持ちいい人はいないよな」というお答え(笑)
一週間後に結果を聞きに行ったら、幸い良性で、乳腺症でした。
最初の1年は半年に一回マンモグラフィー・視触診・超音波検査を受けて、今は1年に一回の検査で良いと言われています。